シラスウナギ減少の原因

うなぎ稚魚(シラスウナギ)漁獲量減少の原因

近年、シラスウナギ(うなぎ稚魚)の不漁が続き、ウナギの価格が高騰しています。シラスウナギが減っている原因は何なのでしょうか?

 

3つの原因

乱獲

まず1つめの原因は、よく言われるように、うなぎの獲り過ぎ、乱獲ですね。しかし、それ以外にも、海洋環境の変化、河川環境の悪化が考えられています。

 

海洋環境の変化

2つめの原因は、海洋環境の悪化で日本にやってくるシラスウナギが減ったことです。

 

ニホンウナギ産卵場所

ウナギの生態系は、まだ詳しく解明されていません。ウナギの産卵場所が分かったのもつい最近。2009年です。

 

ウナギは、日本から2,500qも離れた太平洋のグアム沖で産卵することを、東京大学大気海洋研究所の塚本勝巳教授が突き止めました。ウナギの卵を発見したのは、塚本教授が世界で初めてといわれています。

 

塚本教授は、40年間にわたってうなぎの一生を調べてきた「世界的なウナギ博士」です。

 

ニホンウナギは、マリアナ海溝沖で産卵。ふ化した仔魚(幼生)は、北赤道海流に乗って西に向かい、黒潮とぶつかって日本近海にやってきます。黒潮に乗って、半年くらいかけて長旅の末、日本沿岸に辿り着くのです。遠い遠い海からやってくるのですね。

 

ところが、近年、産卵場所の南下海流の変化で、日本に辿り着けずに死んでしまうウナギの稚魚が増えているようです。

 

河川環境の悪化

3つめの原因は、河川環境の悪化で、ウナギが親まで育たず、産卵数が減っていることです。

 

東京大学農学生命科学研究科の海部健三・特任助教が、テレビの番組で次のような話をされていました。

 

河口堰

日本沿岸に辿り着いたうなぎの稚魚は、川の下流域で初期成長すると考えられています。川の下流域が若齢期に育つ場所なんですね。その後、一部は上流へ向かい親になるまで川で成長するものもいれば、川を下って河口や沿岸部で成長するものもいるそうです。

 

ところが、日本各地の河川に河口堰がつくられています。河口堰が邪魔して稚魚が川を遡れないことが指摘されています。本来、若齢期に育つ場所に辿り着くことができないのですね。

 

こうして、日本まで辿り着いたシラスウナギ(うなぎの稚魚)が親まで育たないことが、産卵の数が減り、シラスウナギが減っている原因の1つとなっている可能性があると考えられています。

 

うなぎ豆知識