土用の丑の日

土用の丑の日って何?

子どものころ、「土用の丑の日」を「土曜の牛の日」と思っていませんでしたか?

  • 「土曜日の牛」って何?
  • 「土曜日」じゃないのに、なぜ「土曜」?
  • 「牛の日」なのに、なぜ「うなぎ」?

そんなことを思っていたのは私だけでしょうか?

 

夏の土用の丑の日には、1年間で食べられるウナギの実に32%が一気に消費されるとされています。

 

土用の丑の日にウナギを食べるようになった理由の前に、そもそも “土用の丑の日って何?” ということからお話しましょう。

 

土用とは

「土用」というのは、立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間(または19日間)のことです。ですから、もともと「土用」というのは年4回あるのですが、今では一般的に立秋前の18日間(または19日間)の「夏の土用」を指すようになりました。

 

春の土用

立夏の前の18日間(または19日間)

夏の土用

立秋の前の18日間(または19日間)

秋の土用

立冬の前の18日間(または19日間)

冬の土用

立春の前の18日間(または19日間)

 

つまり、春夏秋冬の各季節の終りに、それぞれ「土用」があって、「土用」が明けると次の新しい季節が始まるというわけです。現在も一般に使われている夏の「土用」で見ると、「夏土用」が明けると秋(立秋)ということになるのです。

 

ですから「土用」とは、季節が終わり、次の新しい季節が始まる、季節の変化の過程の時期ということですね。

なぜこの時期を「土用」と呼ぶのか詳しくはこちら

 

丑の日とは

「丑の日」の「丑」は、十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)の「丑」です。昔から日にちに十二支を割り当てています。

 

土用の丑の日とは

「土用」の18日間(または19日間)に巡ってくる「丑の日」を「土用の丑の日」と言うわけです。本来、季節ごとに「土用の丑の日」はあるのですが、現在は、もっぱら「夏の土用の丑の日」を指します。

 

※ 年によっては夏の土用の間に丑の日が2度巡ってくることもあり、2度目の丑の日を「二の丑」と呼びます。

 

土用の丑の日にうなぎを食べる由来

夏の土用のころは、1年の中でも特に暑い時期です。江戸時代には夏の土用の丑の日に薬草を入れた風呂に入ったり、お灸をすえたりすると夏バテや病気回復に効き目があるとされていました。

 

また、丑の日にちなんで「ウ」のつくもの、例えばウナギをはじめ、梅干し、うどん、ウリなどを食べると体に良いとも信じられていたようです。

 

平賀源内

現在のように土用の丑の日にウナギを食べることが習慣となったのは、江戸時代に蘭学者の平賀源内が、うなぎ屋の宣伝対策として広めた、ということが一般的に言われています。真偽のほどは定かではないようですが…。

 

夏場は暑くてウナギが売れないと困っていた近所のうなぎ屋から相談を受けた平賀源内が、「本日、土用丑の日」と書いた張り紙を店の前に張り出したところ、大繁盛したそうです。

 

これがきっかけとなって、土用の丑の日にはウナギを食べることが習慣となったと言われています。

 

夏の土用の時期には、昔から「精の付くもの」を食べる習慣があったようで、土用蜆(しじみ)、土用餅、土用卵などの言葉が今も残っています。「精の付くもの」として「うなぎ」は、奈良時代ころから有名だったようですね。

 

でも、もし平賀源内に相談を持ちかけたのが「うなぎ屋」でなく「うどん屋」だったら、今ごろ、土用の丑の日には、うどんを食べる習慣になっていたのでしょうか?

 

やっぱり夏の暑い時は、「栄養豊富な精の付く」うなぎでなくてはいけませんね。

 

 

【おもな参考文献】 飯倉晴武著「日本人のしきたり」

 

うなぎ豆知識